PMSについて知るために!今さら聞けない月経のメカニズム
PMS(月経前症候群)のことをより深く理解するためには、どうしても月経に関する正しい知識が必要です。
ということで、今回は女性なら知っていて当然、今さら聞けない「月経のメカニズム」について、改めて確認しておきたいと思います。
1. 月経~排卵前の時期
脳からの指令で卵胞がスイッチオン
ものすごくアバウトに表現すると、眼の後ろ、頭のちょうど真ん中あたりに「視床下部」という部分がありますが、月経が始まるのと前後して、そこから脳下垂体(視床下部の少し下にあります)に対して、「卵胞刺激ホルモンを分泌しなさい」という指令が送られます。
脳下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌されると、それに応えるかのように、卵巣の中にある未成熟な卵胞が成長を始めます。
また、卵胞それ自体も、「卵胞ホルモン」(エストロゲン)を分泌して、卵胞の成長をさらに促すとともに、子宮内膜を厚くしていきます。
卵胞が十分に育つまで約14日かかりますので、これが月経から月経までの期間(28日)のちょうど前半ということになります。
2. 排卵~月経前までの期間
排卵後は命を授かるための大切なステージ
卵胞が十分に成長すると、また脳下垂体から、今度は「黄体化ホルモン(プロゲステロン)」が大量に分泌されます。
すると卵巣の中で卵胞が破けて、中から卵子が出て来ます。これが「排卵」です。
卵子は卵管の中で24時間生き続けますが、その間に精子と首尾よく出会えれば、めでたく受精卵となり、その後、子宮内膜に着床して、胎児へと育っていくことになります。
子宮内膜というのは、いわば受精卵が育っていくための柔らかなベッドのようなもので、排卵後はますます厚く柔らかくなりますが……、それも排卵の14日後までです。
もしそれまでに受精卵の着床が確認されなければ、子宮内膜は解体されて、血液と一緒に体外に排出されてしまいます。
つまりはこれが「月経」というものです。