毎日悩まされているPMSの症状・・できるものなら薬で救われたい!!と思いますよね。
でも心配なのが副作用。薬に抵抗があるという方、意外と多いのではないでしょうか。そんなあなたには、漢方薬という手段もあります。
目次
漢方でPMSが治る?
「毎月生理前になるとイライラ~人格が変わっちゃう」
「体がダルくて動けない・・」
PMSは生理前の1週間~3日前に起こる不快症状。肩こりや下腹部痛、イライラや落ち込みなど、その症状はココロとカラダ両方に渡っています。PMSの症状は150種類以上報告されているそうですよ。
医療機関でPMSの治療をすると、低用量ピルや痛み止めが処方される他、漢方薬も利用されます。
妊活中の人や、ピルや一般薬(西洋薬)の副作用がキツイ、という時は漢方薬が向いています。
西洋医学は対症療法なので、「頭が痛い」「便秘」などの症状を押さえる薬が処方されます。
一方漢方は不調の原因になっているものに働き、自然治癒力を高めて症状を改善させることが目的です。
なので、即効性はありませんが、根本的な改善が期待できる、というわけなんです。
漢方を扱う東洋医学の考え方では、人間の体は「気」「水」「血」という3つの要素で構成されています。それぞれがちょうどいいバランスで流れ、コントロールしあっているのが健康的な状態です。
血 「血液」に近いもの。精神活動のもとになるもの
水 「体液」「リンパ液」など血液以外の体を循環している水分
気に異常がある
気が滞っていたり不足していると、イライラや抑うつ感などメンタル部分に不調が出やすいです。
使われる漢方薬:加味逍遥散、抑肝散など
血に異常がある
血の巡りが悪いと、頭痛や腰痛、肩こりが出やすくなります。
使われる漢方薬:桂枝茯苓丸、桃核承気湯など
水に異常がある
水分がたまりやすくなっていると頭痛、むくみ、めまいなどの症状が出やすくなります。
使われる漢方薬:当帰芍薬散、五苓散など
PMSは「体がダルイ」「イライラしてしまう」というように、わざわざ病院に行くほどでもない症状の集まりですよね。漢方はそんな不定愁訴と呼ばれる病気を得意としています。
症状を起こしている原因にアプローチするので、「便秘と一緒にシミも薄くなった」という複数の症状が一度に治ることはめずらしいことじゃないんです。
150種類の症状があるPMSには、一度に複数の治療ができる漢方薬はピッタリ。
漢方薬は西洋薬と違い、同じ症状でも飲む人の体格や体質によって薬の処方が違います。そのため、本格的な漢方薬局や漢方外来などでは最初に細かいチェックがあります。
顔色、体格、舌の色などをみる「望診」声や口臭などをみる「聞診」月経の状態や熱、自覚症状をみる「問診」などを細かくカウンセリングしてピッタリの漢方薬が選ばれます。
あなたの体質は?虚実自己チェック
漢方では自分が持って生まれた虚実(体質)が重要視されます。自分はどれに当てはまるかチェックしてみましょう!
A
- 首が太い、いかり肩、筋肉質
- 暑がりである
- 声が大きく、性格は積極的なほう
- 肌にツヤがあり血色がいい
- 食欲旺盛で胃腸が強い
- 便秘がち
B
- 首が細い、なで肩、華奢
- 寒がりである
- 声が小さく、性格は消極的なほう
- 肌にハリがなく顔が青白い
- 小食で胃腸が弱い
- 下痢しやすい
体力も気力もある人。でも突然思わぬ大病に見舞われることがあるかも。普段から体を動かすようにしてバランスのとれた食事を心がけましょう。
朝に弱く、無理ができない人。普段から規則正しい生活を心がけて食事をしっかりとるようにしましょう。
バランスがよく健康な状態です。でも体質は変わりやすいので油断しないようにしましょう。
参照元:名医が教える女性ホルモン力UP-10歳プログラム/トランスワールドジャパン(株)
ツムラの漢方薬、PMSによく使われるもの6選
漢方薬は西洋薬と同じくらい頻繁に使われています。9割の医師が漢方薬を日常的に処方しているそうですよ。
処方薬なら保険適応で1000~2000円で購入できるので、お財布にもやさしいですよね。
医療用漢方薬でもトップのシェアを誇るツムラ。番号が書かれているツムラの漢方薬、一度は出してもらったことがあるという人は多いのでは?
ここではPMSに有効とされるものを紹介します。ツムラの漢方薬は医療用の他、薬局やドラッグストアで買えるエキス顆粒タイプも。
口コミはあくまで個人の反応なので参考程度にみてくださいね。
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
桃核承気湯は血流障害によるトラブルに効果があり、月経不順や子宮内膜炎にも用いられます。Aタイプの人によく用いられます。
月経や出産に伴う精神不安にも効果があります。他にも便秘や肩こり、腸のトラブルや湿疹にも処方されています。
子宮を収縮させる働きがあるので、妊娠の可能性がある人は使用を控えるようにしましょう。
●桃核承気湯(61番)の口コミ
婦人科のお医者さんに勧められ、PMS対策で飲み始めました。最初はお通じが良くなり過ぎて外出ができないくらいでした。下剤のような感じです。でも体に合っているようで、漢方薬なのに飲みやすいと感じます。漢方薬は体が受け付けないものは苦く感じるそうなので、これは私には合っているんだと思います。(30代)
生理前のイライラや排卵期の腹痛などが改善されました。でも8ヶ月ほど飲み続けると今度は便秘がひどくなってしまいやめてしまいました。自分には合っていたみたいですが、便秘になってしまっては困るので。産婦人科で処方してもらったのですが、やはり漢方は漢方の専門医に相談したほうがいいと思いました。(40代)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがんりょう)
血行不良による冷えやのぼせ、月経トラブルをやわらげる効果がある漢方薬です。更年期障害の他、幅広く用いられるポピュラーな薬です。ABどちらでもないタイプの人によく使われています。
生理痛や子宮内膜炎、子宮筋腫の他、頭痛や肩こり、便秘に効果があります。血の巡りをよくするため、シミやくすみも効きます。桂皮とはシナモンのこと。
●桂枝茯苓丸(25番)の口コミ
漢方薬なのにシナモンの味がして飲みやすいです。生理不順の上、毎回生理痛がひどく、冷えや肩こり、めまいなどにも悩まされていて、お医者さんに処方してもらいました。毎日欠かさず飲むようにしています。生理前のイライラにも効いているみたいです。(20代)
PMSと生理痛がひどくて婦人科でみてもらいましたが異常は見つからず。ピルは不正出血や生理が止まりドクターストップ。かかりつけの内科の先生に相談したらこちらを処方されました。飲み続けて3週間でPMSや排卵痛がなくなりました!生理痛はありますが、漢方は効果が出るまで時間がかかるそうなので、今後に期待しています。(30代)
加味逍遥散(かみしょうようさん)
生理不順や生理痛、更年期障害などに用いられる漢方薬です。他にも、便秘や自律神経失調症、不妊症にも効きます。
イライラしたり気分の変動が激しいタイプ、ABどちらでもない人やBタイプの人によく用いられます。
●加味逍遥散(24番)の口コミ
ずっと漢方を飲んでいましたが、これは全然だめでした。PMDDで婦人科を受診した時に処方されました。夜は眠れず昼間に眠くてたまらなくなります。とにかくだるいです。逆にイライラして主人とケンカしてしまいました。下痢もして体重増加もあって飲んで2日目でしたが、怖くなりやめてしまいました。お医者さんもちゃんと診てくれてなかったのかも。(20代)
PMSによるイライラや肩こりに悩んでいました。始めは23番の当帰芍薬散を飲んでましたがイライラは治らず味もダメで変えてもらいました。これは飲み始めて1ヶ月で効果を感じました。生理前でも穏やか過ごせるようになり生理前の腰痛や生理痛もなくなりました。冷えやアゴニキビには効いてないようですが、生理前が楽になっただけでもありがたいです。(30代)
当帰芍薬散料(とうきしゃくやくさん)
貧血や冷え性、めまいやむくみ、生理痛などに用いられる漢方薬です。
肌のくすみやしみにも効果があります。疲れやすく体力がないBタイプの人に向いています。
私にとっては救世主です。生理周期が安定して生理痛やPMSが緩和されました。寝る前に飲むと安眠効果があるのかぐっすり眠れます。病院で処方してもらうと安くなるので、機会があるごとにまとめて処方してもらってます。冷え性にはあまり効いてないみたいですが、やっと出会えた!と思える漢方薬です。(30代)ひどいPMSで、生理前の1週間ぐらいになると落ち込んだりイライラしたり朝起きるのがつらい、などといった症状が出ていました。婦人科に行っても特に異常はなくホルモンバランスの崩れもないため、原因不明ということで処方されました。副作用もないかわりに効果もなく。その後も病院を転々として他の漢方薬も試しましたがどれもイマイチでした。(20代)
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
うつ病やヒステリーなどの神経症状に用いられる漢方薬です。どうき、めまい、吐き気(つわりにも)などに効果があります。
●半夏厚朴湯(16番)の口コミ
PMSで気持ちが沈んでしまうと医師にいうと、こちらを処方してもらいました。漢方なので即効性はありませんでしたが、飲んで1週間目ぐらいから気分がよくなり、動くのがつらくなくなりました。これからに期待したいと思います。(30代)
PMSと他の婦人科系の病気で病院に行った時に処方してもらいました。もう毎日が不安でたまらなくて、仕事やプライベートの問題が重なり今までこんなに追い詰められたことないというぐらい藁をもすがる思いでした。これを飲んだら久しぶりに気持ちが落ち着いてぐっすり眠れました。自分の体質に合ってたんでしょうか。これからに期待したいです。(30代)
五苓散(ごれいさん)
吐き気やむくみ、頭痛やめまいに効きます。口が乾きやすいタイプの方に向いています。
参照元:「女性の病気と漢方治療」八戸市健康医療情報ネットワーク
様々な薬効のある植物や動物をミックスして改善に導く漢方薬。漢方薬の効果は何千年も受け継がれた実績があります。
東に漢方、西にハーブ。漢方もハーブも女性の体の不調を治す先人の知恵なんですね。体に穏やかに効き、根本的な改善が期待できる強い味方といえます。
PMSのハーブといえばヨーロッパで古くから伝わるチェストベリー。
ルナベリーはそんなチェストベリーを高配合。他にも8種類のハーブと女性に嬉しい栄養素を配合したPMS専用サプリメントです。PMSに悩んでいる人はぜひお試しを!
こちらもご参考ください ⇒ PMSサプリメントレビュー!ルナベリーを3ヶ月飲んでみた結果は?
PMSで漢方薬を利用する時のポイント
- 処方薬を保険適応で買うとコストが抑えられる
- お腹が一時的にゆるくなるのは正常な反応という時も
- 体に合ったものは抵抗なく飲める
漢方薬は高いイメージがありますが、処方薬なら安く抑えられます。服用が長期間にわたるなら、なるべく負担は軽くしたいですよね。
また、副作用が少ないと言われる漢方薬ですが、下痢などはデトックス効果が働いている好反応ということもあります。
体に合っていないものは苦くて受け付けない、体に合ったものは飲みやすいというのはよく言われています。
いずれにせよ自己判断は禁物、気になることがあれば専門医に相談しましょう。とにかくあせらず気長に続けるのが改善の近道といえそうです。